松本教会 プロテスタント 日本キリスト教団松本東教会

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神の奇跡について教えてください

 聖書の中には、たくさんの奇跡の話が記されています。自然現象に関するもの、病の癒し、死者の復活など、数え上げたらいくつになるのか分からないほど、たくさんあります。それらの奇跡をどのように受け止めればよいのでしょうか。聖書を読む者に問われていることでもあるのです。聖書は奇跡の出来事そのものを伝えるのが第一の目的ではありません。奇跡が重要なのではなく、奇跡によって指し示されていることが重要なのです。よく言われることですが、聖書の中の奇跡は「しるし」です。英語で奇跡はミラクル(miracle)と言いますが、サイン(sign)と言い換えることもできます。奇跡はサインなのです。サインはサインそのものよりも、サインによって何が指し示されているのかが大事になります。

 それでは聖書の中に書かれている奇跡のいくつかを取り上げてみましょう。旧約聖書で一番重んじられている奇跡は、出エジプトのときの葦の海での奇跡です。エジプトの奴隷生活から無事に脱出したイスラエルの人々でしたが、エジプトの軍隊が追ってきます。目の前は海です。絶体絶命のピンチを救ったのは、神の奇跡でした。モーセが手を海に向かって差し伸べると、海の水は二つに分かれました(出エジプト14:21)。イスラエルの人々は乾いたところを通り、救われました。エジプト軍は海に飲み込まれてしまいました。この奇跡の話の最後にこのように記されています。「イスラエルは、主がエジプト人に行われた大いなる御業を見た。民は主を畏れ、主とその僕モーセを信じた。」(出エジプト14:31)。この奇跡の出来事は、その後のイスラエルの歴史で繰り返し何度も語り直されました。神を信じるためにです。この奇跡によって、神を信じる信仰が生まれたのです。

 続いて、新約聖書からイエス・キリストがなさった奇跡を取り上げてみましょう。イエス・キリストがなさった奇跡を挙げると切りがないくらいですが、ここでは2つ、取り上げたいと思います。そのうちの1つは、主イエスがなさった最初の奇跡です。結婚式のときに、ワインがなくなってしまったところ、主イエスが水をワインに変えるという奇跡です。この奇跡の結果、弟子たちに変化が生じました。「イエスは、この最初のしるしをガリラヤのカナで行って、その栄光を現された。それで、弟子たちはイエスを信じた。」(ヨハネ2:11)。もう1つもヨハネによる福音書からです。ヨハネによる福音書は「しるし」が一つのキーワードで、このことを大事にしています。五つのパンと二匹の魚で五千人の人を養うという奇跡を取り上げます。人々が満腹し、パンの屑を集めたら、十二の籠がいっぱいになりました。「そこで、人々はイエスのなさったしるしを見て、「まさにこの人こそ、世に来られる預言者である」と言った。」(ヨハネ6:14)。

 奇跡が可能なのは、神、イエス・キリストあるいは神から力を与えられた人のみです。その目的は、神を信じるようになるためです。不思議な現象そのものに、聖書は興味を示していません。奇跡は人を神への信仰へと導くサインなのです。

・出エジプト記14:1-31(旧p.115)
・ヨハネによる福音書2:1-11(新p.166)
・ヨハネによる福音書6:1-15(新p.174)

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